はじめに
「平等原則って何?」
「行政が人によって違う扱いをするのは許されるの?」
「行政書士試験で重要?」
このような疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。
平等原則とは、行政法の一般原則の一つであり、同じ事情にある人は同じように扱われるべきであるという原則です。
この原則は、日本国憲法第14条の「法の下の平等」の考え方を背景として、行政活動において具体化されたものとされています。
行政には一定の裁量が認められていますが、合理的な理由がないのに人によって異なる扱いをすることは許されません。
行政書士試験でも、行政法の一般原則として重要なテーマです。
この記事では
- 平等原則とは
- 平等原則の具体的な意味
- 行政法における位置づけ
をわかりやすく解説します。
平等原則とは
平等原則とは、同じ事情にある人は同じように扱わなければならないという原則です。
行政が許可や処分を行う場合、合理的な理由がないのに特定の人だけ有利または不利に扱うことは許されません。
例えば、
- 同じ条件の申請者なのに一人だけ許可を出さない
- 特定の人だけ優遇する
といった行政の対応は問題になる可能性があります。

行政法における平等原則
行政法では、行政には一定の裁量が認められています。
しかし、その裁量が恣意的(しいてき)に行使されると、不公平な結果が生じてしまいます。
※恣意的(しいてき):論理的根拠がない、自分勝手にという意味。
そこで重要になるのが平等原則です。
平等原則は、
- 行政の裁量権の限界
- 不合理な差別の禁止
といった役割を持っています。
憲法14条の平等原則との関係
行政法の一般原則の平等原則は、憲法14条の平等原則を具体化し、行政庁の活動に特化したルールになります。
主な関係性を下記表にまとめました。
| 項目 | 憲法14条 | 行政の平等原則 |
|---|---|---|
| 性質 | 国の最高法規 | 憲法14条の具体化 |
| 対象 | 立法・行政・司法 | 行政活動 |
| 中身 | 不当な差別の禁止 | 裁量権の濫用を防ぐ |
つまり、憲法14条は「国全体の理念」であり、行政の平等原則は、「行政活動における具体的なルール」になります。
平等原則の具体例
平等原則は、行政処分や許可の場面で問題になります。
例えば次のようなケースです。
例:
- 同じ条件で飲食店営業許可を申請したにもかかわらず → ある店だけ不許可
- 同じ税務条件 → 特定の企業だけ優遇
このような場合、合理的理由がない場合には平等原則に違反する可能性があります。
極端な例でわかりやすく解説
極端な例を考えてみます。
目的:市内の飲食店の衛生管理を向上させる
状況:同じ条件で営業許可を申請した2つの店がある
A店
→ 申請書を提出
→ 許可
B店
→ 同じ内容の申請
→ 「市長がラーメンよりうどん派だから」という理由で不許可
このような判断は明らかに合理的理由がなく、平等原則に反する可能性があります。
行政の判断には一定の裁量がありますが、合理的理由のない差別は許されません。
平等原則と行政裁量
行政には法律の範囲内で判断を行う裁量が認められています。
しかし、その裁量も無制限ではありません。
例えば
- 特定の個人だけを狙った処分
- 合理的理由のない優遇
などは、裁量権の逸脱・濫用として違法とされる可能性があります。
行政法の一般原則との関係
平等原則は、行政法の一般原則の一つです。
行政法の一般原則には次のようなものがあります。
- 平等原則
- 比例原則
- 信義誠実の原則(信義則)
- 裁量権の逸脱と濫用禁止の原則
▶行政法の一般原則についてはこちら
→行政法の一般原則とは?判例紹介でわかりやすく解説【行政書士試験対策】
▶比例原則についてはこちら
→比例原則とは?行政法の一般原則をわかりやすく解説【行政書士試験対策】
▶信義則についてはこちら
→信義則とは?信義誠実の原則をわかりやすく解説【行政法の一般原則】
▶裁量権の逸脱と濫用禁止の原則についてはこちら →裁量権の逸脱・濫用とは?違い・判断基準・判例をわかりやすく解説【行政法】
行政の一般原則は行政法を学ぶ上での基礎的な考え方になるので、行政書士試験でも重要になります。
行政書士試験のポイント
行政書士試験では、平等原則について次の点が重要です。
- 行政法の一般原則の一つ
- 憲法14条の平等原則との関係
- 行政裁量の限界
行政の処分や許可が不合理な差別になっていないかという視点で理解することが重要です。
まとめ
平等原則とは、同じ事情にある人は同じように扱われるべきであるという行政法の一般原則です。
このような平等原則は、行政法の判例でも行政裁量を統制する考え方として用いられています。
行政には一定の裁量が認められていますが、合理的理由のない差別は許されません。
この原則は、行政の判断が恣意的になることを防ぐ重要な役割を持っています。
行政書士試験でも、行政法の一般原則として行政の平等原則は重要なテーマです。
判例とセットで理解することで行政書士試験対策に有効になります。


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